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以下は下記原文 Thu Jun 15 21:47:27 2006 UTC 時点の 翻訳 草稿 です。 転記などはご遠慮ください。 オリジナルの知的財産権は University of California に属します。
原文: SETI@home Plans
最終更新時刻 13:54:37, 2006年09月24日(JST)

SETI@home の計画

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私たちは SETI@home の能力と科学的な成果を改善する数個の長期プロジェクトに 忙しく携わってきました。 昨年、私たちが時間の大部分を割当てて来た仕事は、 次世代の SETI@home ソフトウェアを ボランティア・コンピューティングの インフラである BOINC の上に作成し 公開するという仕事でした。 この努力も収束に向かっている今、 以下のプロジェクトに持てるものを割当てていきます。

SETI@home 拡張版

我々に貢献してくれるボランティアの方々の持つ計算能力は、 ムーアの経験則にしたがって引き続き増加してきましたので、より感度の高い SETI@home アプリケーションを新しく作りました。 元々の SETI@home では、 ドップラー変位率を粗く分割して計算をしています。 このために、分析処理の中で ガウシアン形またはパルス型の候補信号が、分割された周波数の区切りから 横滑りしてはみ出してしまう可能性がありました。 これらの信号候補を取り戻すには、より周波数分解能の*細かい計算で解析を行えば、 あとからでも可能でしょう。 ところが、周波数分解能をあげて*計算すると、 その計算には雑音成分が増えてしまうので、前述の候補信号への感度は、 2倍悪くなります。 いままでは、高い分解能で徹底した解析を行うには、 充分な計算能力がありませんでした。

この新しいアプリケーションは一般公開されました。 SETI@home の新しい拡張版が使えるようになったので、 BOINC のコア・クライアントは、自動的にそれに更新しました。 計算処理をより多くすることになるので、当然ですが参加者の方々は ワークユニットを受けとってから返すまでの時間が大変増えることに気がつきます。 BOINC はワークユニットの個数ではなくて、計算量で功績(credit)を付与しますから、 皆さんが功績を得る速度は変化しません。 クライアントがワークユニットを計算する 時間が長くなりますから、当然、計算結果の報告期限はより先の時点に変更しました。

マルチビーム・データレコーダ

アレシボ設置の新しい 7ビーム ALFA 受信機 の利点を活かすために、 速いデータレコーディング・システムを開発中です。 SETI@home I データレコーダと概念的には同じようなものですが、 多くの改良を入れて再設計されました。

現在のレコーダに比べ、とても速くデータを読み込むことができます。 SETI@home I データレコーダのもつサンプリング速度と瞬時帯域幅 (instantaneous bandwidth)を維持したまま、新しいシステムは 7つのビーム全てから同時にデータを読み込むことができます (天空の探索範囲の拡大)、さらに、2つある直線偏向面の両方を 一時に読み込めます(感度の上昇)。 現在のレコーダはビームから 一つの偏向面のデータを読み込んでいます。

新しいレコーダは、電波望遠鏡が見ている点の座標を監視できるように なります。 望遠鏡がある点を天空上で追跡しているとき、記録している 周波数帯は周期的に変化させます。 これによって、スペクトラムの特定の 部分を冗長に処理することが減って、より広い周波数を対象に含めることが 可能になります。

この新しいレコーダは受信機の状態を監視できるので、 その ALFA 受信機が停止している時間(たとえば、アレシボ天文台が送信中)は、 データ採取をしないことによって、テープ使用量を節約します。

このデータレコーダの構成は、フロントエンドのハードウェア、ホストコンピュータ、 高速のアレイディスク、SDLT テープドライブ装置からなっています。 フロントエンド部分はアナログ信号を受信機から受取り、 低い周波数に変換してからデジタル化します。 ホストコンピュータはこのデジタル化されたデータを受取り、 時刻データおよび望遠鏡の向きのデータを追加して、テープに書き出します。 このとき、ディスクアレイを一時記憶バッファに使います。 ホストコンピュータは同時に、データを採取するかどうかの判断と、 採取する周波数の変更制御も行います。

生データの形式はこれによって当然今までとは違う形式で整えられるので、 その新形式のデータを解析するために当然、新しい SETI@home アプリケーション を開発することになります。

ほぼ即時の継続性検査

アプリケーションが候補信号をサーバに戻すと、検証されてプロジェクトの マスター科学データベースに格納されます。 SETI の目標は、 同一の周波数で、天空の同一位置に、性質の似た信号が、異なる時刻にも 出現していることを見つけることです。 何十億もの候補信号を格納したデータベース を前提にすると、この仕事は一度に処理するにはかなり大きな仕事になります。 過去においては、我々に選択の余地はありませんでした。 つまり、 プロジェクト全体をダメにしてしまうことなしに、リアルタイムの データ分析パイプラインを作るには、充分な資源を持っていなかったのです。 実のところ 2005年8月時点では、未検証でマスター科学データベースに入れる ことができていないデータが、テープで 50本以上もありました。

しかし、今やこのプロジェクトは BOINC で動いています。 BOINC は、クライアントの計算が終わった数分後には最終段階の解析のために 減量されたデータを我々にもたらしてくれます。 さらに、このプロジェクトの 新しいマスター科学データベースは、より多いメモリーとより速い スループットをもつディスク装置を備えたマシンで動いています。 とても興味をひき、かつ、繰り返し観測された信号がデータベースに格納されたら、 すぐにそれが分かるという能力を潜在的にでも SETI@home が持ったのは、 SETI@home が誕生してからこれが初めてのことです。 このプロジェクトのシステムの環境が整ったら、 現時点での「最良の」結果を毎日、報告できるようにしたいと思っています。

ほぼ即時の継続性検査については、惑星協会の Analyzing Signals in Real Time (原文) という記事にもっと情報があります。

Astropulse

現在の SETI@home アプリケーションが探す信号は、 挟い周波数幅におさまっていて、かつ時間的には長い間存続するような信号です。 このような信号の特徴は、電波の背景雑音の中でも際だって分かるものであり、 地球外文明が採用する可能性のある1つのやり方です。 別の可能性として地球外文明は、広い周波数帯域をもつ短時間のパルス信号に 大量のエネルギーを投入して送って来るかもしれません。 このようなパルス信号が 星間空間を渡ってくる際に星間物質と作用しあうと、低い周波数の成分が高い周波数の成分 よりも伝わるのが遅くなります。 これを 「分散」dispersion と呼んでいます。 この分散現象により、上記のパルス信号は時間的に引き伸ばされます。 分散現象がどのくらいパルスを引き伸ばしたかを知ることができれば、 この効果を補正して元に戻すことができます。 地球外生命体からの信号では、 星間物質が届くまでの間にこの信号にどれだけの作用を与えたかはわかるはずもないので、 可能性のあるあらゆる分散の度合を試す必要がでてきます。 それにはたくさんの計算時間が要ります。

Astropulse は SETI@home のアプリケーションの 1つであり、 「コヒーレント分散除去法」(coherent dedispersion) を用いて、 パルス信号を探索します。 この方法では、地球外生命体の信号を探すのに加えて、 蒸発するブラックホールの兆候や、新しいパルサーを発見することもできるかもしれません。 Astropulse については、惑星協会の記事、 「SETI@home がブラックホールの死のあえぎを聞く」 により多くの情報があります (原文はこちら)

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